先日丸の内の三菱一号館美術館で開かれている
「PARISオートクチュール世界に一つだけの服」
に行きました。
19世紀末からつい先ごろまでのオートクチュール
ドレスやスーツ70点が展示され、服飾芸術の極み
をたーっぷり味わってきました!
終了まであと4日ですが、洋服好きの方だけでなく、
刺繍好き、ファブリック好き、歴史好きの方なら
絶対に楽しめる展示会でした。
年代ごとにわかれている展示室
展示室は19世紀から各年代ごとにわかれています。
また当時のドレスからインスピレーションを得て
後年発表された作品も、ともに並べられています。
まず感動したのは、1920年代のイヴニングドレス群。
女性たちがコルセットから解放された時代。
ハイウエストで直線的なシルエットにオリエンタル
なモチーフ、幾何学模様に刺繍がふんだんにほどこ
されている作品が多く、
当時流行したアールデコの影響を受けています。
ポール・ポワレの紫とゴールドの「エジプシエンヌ」、
マドレーヌ・ヴィオレのグリーンのイヴニングなど
のイヴニングドレスはもうため息しか出ないほどの
美しさで、
ガラスケースに張り付かんばかりにずっと眺めてい
ました。
ディオール登場!
次に感動したのは1950年代。第二次大戦が終わり、
ディオールが登場。
午後のフォーマルな集いにも着られる丈の短いド
レスが登場してきます。
再びコルセットが着用されるようになったのはとても
興味深かったです。
ここで一番ため息ものの作品はディオールの
1952年のイヴニングドレス「パルミール」。
ビーズ、ラインストーン、スパンコールの装飾、
ラメ糸で刺繍がされておりシックとエレガントの
極みのようなドレス。
胸元の葉のようなデザインは、シュロの葉を元に
されたということ。
またファッション雑誌が普及するとともにファッ
ション写真も脚光を浴びるようになり、
それと共に帽子や靴、手袋、バッグとのコーディ
ネイトが重視される時代に突入していきます。
撮影が許可されている展示室も!
展示会では3番目の「贅沢なエレガンス1930」
の部屋だけが写真撮影を許されていました。
ここで目を惹いたのは、ゴルチェのイヴニング
「青い鳥」。
2006年秋冬コレクションで発表されたものですが、
明らかに1930年代のモリヌーやマドレーヌ・
ヴォオネのドレスにインスパイアされたデザイ
ンです。
鳥の尾羽のような長い裾があらわすドレープ
がとてつもなくエレガントでした。
最終展示室でバレンシアガの作品に目を奪われる
7番目の「オートクチュールの現在」の展示室で
はバレンシアガのピンクのイヴニングアンサンブル
(1967春夏発表)に目が釘付けになりました。
図録の裏表紙にもなった、ピンクのドレスです。
羽根細工は駝鳥。生地はアブラハム社がガザール
という織り方で、ほぼバレンシアガだけのために
つくったとのこと。
この生地を作ることが出来たのはこの会社しか
なかったんだそう。
個人の顧客がオーダーしたのでしょうが、おそらく
着用は1回きりだったのでは・・というくらい状態
がよくてその贅沢さにとにかくため息ばかりです。
刺繍の細かさ、生地素材の贅沢さ、羽根細工の精巧
さ、正確なカッティング、
そしてなんといっても職人技の誇りや完璧さを追及
する情熱や執念が作品1点1点から立ちのぼってくる
のを感じました。
ファッションが大好きな方だけではなく、刺繍好き、
ファブリック好き、歴史好きの方にもお勧めの展示
会です!
「PARISオートクチュール世界に一つだけの服」
三菱一号館美術館 5月22日まで
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★☆編集後記☆★
ECサイト運営会社様へデータ分析サービスが今週末よりスタ
ート予定。その契約内容やデータ受渡し日の確認など。
今年はECサイトのデータ分析の問合せが過去にないペースで
増えています。
お昼は外苑前で友人とランチ。素材の組合わせ、食感が絡み
合った複雑なおいしさに驚きと満足。
★☆お知らせ☆★
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★☆ONTAD☆★
「ラルテ沢藤」
*“ONTAD”とは”One New Thing A Day”、
文字通り1日1つ新しいコトの体験を記録していきます。
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