その”値切り”、本当にトクしていますか?

独立起業

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今週はコンサルティング週。連日ご相談に乗って
います。

一昨日は創業されたばかりの社長様から「値切る」
ことについてのご相談を受けました。

内容は、

「自分は、協力先や取引先から出された見積り金額
に納得したら、その金額を支払ってきたが、

知人の社長は、どんな見積にも値切っている。

その社長は、値下げ交渉をして支払額を少しでも減ら
すことが社長の仕事、と言っているが本当にそうなの
でしょうか。」

というもの。
(注:実際のご相談の時の言葉とは少し変えています)

わたしからはこう答えました。

「知人の社長のようにならないでください。適正だと
思ったら、その値段で支払を行った方が、後あと損を
することはありませんよ。」

値切ってはいけない理由

この知人社長の問題は、協力先から提供される”価値”
を判断することなく、とにかく「もっと安くなりま
せんか?」と交渉している点です。

これを続けていると、質のよいサービスや商品を提供
している関係先から「この会社は、価格だけですべてを
判断する、自分たちの価値がわからない相手先だ。」
と思われてしまいます。

誇りをもって質のよいものを適正な価格で提供している
会社は、上質な顧客をもっています。従って値下げの
要求に対し「NO」ということも多いです。

他の「値切らない」顧客からの注文があるからです。

つまり値切ったことで、下げた金額と引き換えに、
知人社長は多くの優良な会社との取引機会を自らつぶ
していることになるのです。

失うものは、それだけではありません。

値切って得たものは本当に価値があるのか?

一方で、値切りに「YES」という会社もあります。

特にサービス業に関して、値下げに対応する会社は、

・現在の経営がうまくいっていない。
・自分たちの提供しているものに自信がない。
・自分たちの経験が浅い。
・質ではなく安さを求める客を集めたい。

など何らかの事情を持っている場合が多いです。

従って値下げに応じた会社と取引を開始したあと、

提供されたものの質に不満が出たり、約束が守られ
なかったり、と却って時間と労力がかかるリスクの
発生が考えられます。

それをお金に換算したら、かえって余計にコストが
かかっていることになり、最初の値下げ交渉は全く
無意味なものになります。

また値下げに応じた会社側の心理としても
「また値下げの話か。ならこの位のサービスレベル
でいいや」

と取引する際のモチベーションがさがります。

結果、誰も幸せにならない取引が生まれます。

ただし、どんな価格提示にも「YES」という
べきだ、と言っているわけではありません。

見積に「YES/NO」を伝える前にやるべきこと

・価格の妥当性を見極める。
そのサービス・商品の「相場」としての価格がどの位
かをまずネットで調べてみましょう。

・尋ねてみる。
価格がカバーするサービスの範囲や高い理由などを
直接会社にきいてみることです。ここであなたが納得
する説明が得られたら値切りは見合わせましょう。

・相見積もりを取ってみる。
同業の他の会社に同じサービスを提供してもらった場合
どの位かかるか、「相見積もり」を要求してみるのも手
です。

提供する価格と価値を見極める努力は、会社経営歴が
長くなっても必要です。

「得られる価値が高い」と思ったらその金額をむやみ
に値下げさせることなく、気持ちよく支払いましょう。

それが最終的には価値ある投資になります!

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来年の会食予定が2件入りました。どちらも初めて行く、個性
あるお店。暫くお店をアレンジする役目が多かったので私の
データベースにないお店を提案してくれる友人に感謝。今から
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文字通り1日1つ新しいコトの体験を記録していきます。
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